あーもう。どうしよう。
湯船につかりながら柚子は悩んでいた。
隣には芽衣がいる。当然お互い裸だ。
白い入浴剤を入れてるから、首から下は見えないんだけど。
そういえば芽衣の裸をちゃんと見たことがない。
もちろん見てみたいけど、正直言って目の前で見て何もしないでいられるか自信がないのだ。
先に洗ってさっさと出てしまうか。そんなことを考えていると。
ざばっと水の音がして、振り返る。
「め、芽衣?」
「・・・先に洗ってるから」
そう言って立ち上がり湯船から出る芽衣。
当然全部見えてしまう。
だめだ、マジで理性が・・・。
「・・・芽衣」
気が付いたら柚子も立ち上がっていた。
湯船をでて、芽衣に近寄る。
「な、何?」
少し驚いた様子の思い切り抱き寄せて唇を押し付ける。
「ん・・・」
舌を絡めあう深いキス。
その行為自体は慣れているはずなのに、なんだかいつもと違って体が熱くなる。
お互い裸なせいだろうか。そんなことを考えながらひたすら芽衣の口内をかき乱す。
無意識に芽衣をぎゅっと抱きしめて、お互い裸だということを思い出す。
キスしてるのも気持ちいいけど裸で抱き合うのも気持ちいいんだなあ・・・。
なんて思ってたら芽衣が体を引きはがしてきた。
「芽衣?」
柚子が問いかけると、芽衣は肩で息をしながら、顔を真っ赤にしてかすれた声で言う。
「・・・ちょっと待って、柚子」
「芽衣、嫌なの?」
「そうじゃなくて・・・」
「うん」
嫌じゃないなら、何だろう。
柚子は黙って芽衣の言葉を待つ。
「お母さんに、声が聞こえたら・・・」
「ああ、なんだそんなこと」
「そんなことって・・・」
「大丈夫。今日はママ夜遅く帰るって言ってたから」
だから、大丈夫。そう言って柚子はキスを再開する。
抵抗する(?)理由がなくなったせいなのか、芽衣も柚子の激しいキスに答える。
裸で抱き合ってるから、お互いの胸がくっつく。
「・・・あれ」
「?」
唇が離れて、柚子は芽衣の胸の先端を指で弄ぶ。
「や・・・っ」
「なんか、ここ固くなってるね。芽衣、興奮してる?」
柚子の言葉に芽衣は顔を真っ赤にしてキッと柚子を睨みつける。
怒るってことは図星ということだ。
もっと怒らせちゃおうかな。そう思って柚子は顔を芽衣の胸に近づける。
「柚子?」
何をするつもりか、とでもいいたげな芽衣の声は無視して、その可愛らしい胸の先端を口に含んで。今度は指じゃなくて舌で弄ぶ。
「・・・ぁ・・んっ・・・」
芽衣の甘い声に頭の芯がしびれる感じがする。
もっと芽衣の可愛い声が聞きたくて、ひたすらその行為を続けてると、
「ゃ・・・っ・・・柚子・・・っ」
芽衣がしがみついてくる。そんなことしたら余計、やめられないんだけど。
もうちょっとこれを続けるか、それとも。・・・それとも。
うーん。実行しようかどうしようか。いやもうこの機会を逃したらきっと次はない。
ええい。やってしまえ。
そう思って下のほうに手を伸ばして、芽衣の太ももを指ですっとなぞる。
芽衣がびくりと体を反応させたのに気をよくして、
「芽衣。あのさ」
「な・・に・・っ」
「芽衣、初めてなの?」
「・・・そうだけど」
「そうなんだ、それは嬉しいなあ」
そう言いながら芽衣の耳を舐める。
「んぅっ・・・!」
「ふふ、相変わらず耳弱いんだね」
「ばかっ」
ばかとは言われたがやめろとは言われてない。なので芽衣の耳をひたすら舐めながら太ももの内側を指でなで続けてると芽衣が甘い吐息を漏らしながら抗議のするように言う。
「・・・、もうっ・・・」
「うん?何?どうしたの?
潤んだ瞳で柚子をキッと睨む芽衣。
「・・・わかってるくせに」
「えー?焦らされるの好きじゃないの?」
「それはあなたの趣味でしょ」
「はいはいわかりましたよ」
よしよし。芽衣が望むようにしてあげよう。いや芽衣が言ったわけじゃないけど同じ女の子同士だからどうしてほしいかわかりきっているのだ。柚子は芽衣の1番敏感な場所へ指を沈める。
「あ、すごいことになってるねここ」
「ばかっ・・・」
いいんだばかだって。
「芽衣って結構いやらしいんだね」
「何言っ、ってっ、あ、あんっ」
「ふふ、芽衣可愛い」
言葉攻めするのって楽しいなあと思いながら柚子は芽衣の中に指を出し入れする。よく考えたら爪ネイルしてあるから痛いかもしれないけどこの時はそんなこと考える余裕はなかった。
「・・・して」
「え?何?」
芽衣が何か必死に訴えようとしているので柚子はそれを聞こうと芽衣の口に耳を寄せる。
荒く息を吐きながらかすれた声で芽衣が囁いた。
「・・・キス、して」
その可愛らしいおねだりに柚子は唇を押し付けて答える。
「んっふっ」
舌を絡め合うといつものキスより気持ちよくてこのまま溶けてひとつになれたらいいのにと思った。
「んっ柚子っ」
芽衣がキスの息継ぎの合間に言う。
「そこ、・・・そこだめっ・・・っ」
「ここ?」
芽衣がだめと反応したところを徹底的に責めたてると、
「やだ・・っ、や・・めっ・・・あ、あっ・・!」
だめって言ったってやめてあげないのだ。二人きりの風呂場に芽衣の甘い声とぐちゃぐちゃといやらしい音が響く。
「も・・・っ、おかしくなっちゃう・・・っ」
「いいよ、そういう芽衣も見たいから」
だめ押しとばかりに柚子が指をぐっと曲げると、
「〜〜〜・・・っ!」
声にならない声をあげて脱力してしがみついてくる芽衣を柚子はきつく抱きしめた。

「芽衣〜、何怒ってるの〜」
あのあと、自力で立てない芽衣をベッドまで連れて行って、こうして寝てるのだけど。
「別に怒ってなんかないわ。あきれてるだけよ」
「えー?何で何で〜?」
「あなた、裸のまま電話にでたでしょう」
そう、ママから今日は帰れないという電話があったのだ
「ああ、ママからの電話?大丈夫だよ芽衣とエッチしたなんて言わな・・・」
「当たり前でしょう、言ったら殺すわよ」
「ひー。芽衣怖いー。あ、でも芽衣に殴られるのいいかも?」
「この変態」
「あはは!やだなあ芽衣だって変態じゃーん」
「私の、どこが変態なのよ」
「だってあんなに気持ちよさそうに大声だして・・・」
「それ以上言ったら別れるわよ」
「ぎゃー!!それだけはやめてー!!」
「冗談よ。いちいち大声ださないでちょうだい」
そう言って芽衣が肩をすくめる。
「ん?芽衣寒いの?」
少し。と小さい声で答える芽衣を柚子は引き寄せて抱きしめた。
「これで大丈夫?」
「ええ」
素肌が触れ合う感触にさっきまでしてたことを思い出す。
「・・・あのさ」
「何?」
「もう1回してあげようか?」
柚子がにこにこ笑いながら言うと芽衣はため息をつく。
「あなたね、今何時だと思ってるの」
「いいじゃん時間なんて」
「よくないわよ明日学校あるんだから」
そう言って柚子の胸に顔を埋めてしまった芽衣が可愛くて、その髪を撫でる。
しばらくそうしてると芽衣の規則正しい寝息が聞こえてきた。
「うーん、寝ちゃったか」
芽衣に毛布をかけてあげて、ぎゅっと抱きしめてそっと囁いた。
「・・・また、ママのいない夜にしてあげるからね、芽衣」





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